HYMERグループのcarado社が製造するA361は、フィアット デュカトベースのコストパフォーマンスに優れた欧州キャブコン。6名乗車、大人4名+こども2名就寝のレイアウトは、グループやファミリーユースに最適です。
caradoのドイツ語版資料ではアルコーブ、英語版ではオーバーキャブが名称として使用されています。
運転席上部に大きく張り出したバンク部の形状が印象的で存在感のあるキャブコンスタイルです。
ボディサイズは、全長6,600mm × 全幅2,320mm × 全高3,140mm。
このスタイルは、オーバーキャブ(Overcab)またはアルコーブ(Alcove)と呼ばれています。A361の"A"は"Alcove"を表しています。
バンクには右側と天井に採光と換気のためのアクリルウィンドウが装備されています。
最近の欧州キャブコンのトレンドは、バンク部分がほとんど無いロープロファイルスタイル(参考:Exsis-t374)ですが、アルコーブモデルにはバンクベッドが設置できるメリットがあります。
収納扉が左右に取り付けられています。左側(写真奥)の収納扉は荷室床面より高めに取り付けられており、完全な左右貫通タイプではありません。
キャンプ道具など大きめの荷物はリヤの大型ガレージに。最大150kgまで積載できます。
2段ベッドの下段は跳ね上げ式で、高さのあるものも積み込めます。
前向きシートに3点式、後ろ向きシートに2点式のシートベルトが装着さています。テーブルを下げてベッドにできます。
多くの欧州モーターホームが4名乗車ですが、A361は6名乗車です。
向かい合わせのリビングエリアシートに4名乗車可能で、運転席・助手席を合わせて6名となります。
変更のできない乗車定員は、キャンピングカー選びにおいて重要なポイントです。
大人2名が就寝できるバンクベッド。跳ね上げ式で、使用しないときは運転席部の頭上空間を広くできます。転落防止のセーフティネットも装備されています。
A361のメリット"バンクベッド"。アルコーブタイプのキャブコンだからこそ可能なレイアウトで、引き下げるだけの簡単操作と欧州車ならではの厚いベッドマットも魅力のひとつです。
リヤ2段ベッド。ウッドプレートスプリングで快適な寝心地。
carado A361はバンクベッドに加え、リヤ2段ベッド、リビングシートベッドがあり、最大で大人4名とこども2名が就寝できます。
リビング以外はベッド展開の必要がないので4名以内ならテーブルを片付けずに就寝可能です。
合計4つのルーフウィンドウが室内を明るくし、実際よりも広く開放的に感じられます。
A361の車内に入った瞬間、広さを感じられます。
A361の全幅は、同じ欧州モーターホームのHYMER Exsisシリーズより10cm広い2.32m。この10cmの差が広い室内空間を生み出しています。
コンロに装着される鋳鉄製のゴトク。安心感のあるしっかりした作りです。
広い天板を持つキッチンをはじめ、洗面・トイレとシャワーエリアが分かれたバスルーム、大きなクローゼットなど実用性のあるインテリアレイアウトです。
全体的に収納扉が大きく、細かく区切られ過ぎていないため実際の利用シーンでは使いやすい作りです。
キッチン側面(エントランス部)には間接照明が。欧州メーカーのセンスの良さが伺えます。
国産輸入問わず、多くのキャンピングカーで取り入れられている間接照明。
室内空間の演出の意図が強いですが、夜間控えめに足元を照らしたりするなど実用性も兼ねています。
A361の間接照明は派手過ぎず、心地よい暖色系でまとめられています。
フロントグリルに輝く"carado"エンブレム。
A361は、HYMERと同じくドイツ製造でキャンピング部の作り込みに関しても申し分なく、税込約1,020万円の展示車価格はこのクラスの欧州キャブコンにしてはリーズナブルな設定です。
A361(Fiat Ducato)のインパネ。日本仕様でkm/hです。
標準仕様で右ハンドル、最大トルク40.8kgを発生する160HPディーゼルエンジン&9ATを採用し、ストレスの無いドライビングが楽しめます。
キャンピングカーのベース車として世界中で採用されているFiat Ducatoの走行性能には定評があります。
エントランスの網戸は標準装備。展示車はサイドオーニングを予め装着しています。
欧州車の魅力と日本国内での扱いやすさ。そして、キャンピングカーとして優れたパッケージングと価格のバランス。
A361は、キャブコンを検討している方にとって新しく最高の選択肢です。